検査所見の見方
- 肺門リンパ節腫大とは
左右の肺の内側(心臓側)の気管や血管の出入り口になっている部分がはれている状態です。腫瘍や結核などでおこる場合もありますので、原因を調べるためにも詳しい検査が必要です。
- 円形陰影とは
4センチ未満の丸い影です。肺結核、肺腫瘍などの場合にみられることがあります。詳しい検査が必要です。
- 透過性亢進とは
レントゲン写真で肺が通常よりも黒くみえる状態です。肺気腫などの場合に見られます。なんらかの病変が考えられますので詳しい検査が必要です。
- 肺紋理増強とは
枝状になった肺の血管がレントゲン写真にうつるとき複雑な網目状にうつっていることを肺紋理といいます。心不全や気管支炎、その他の病変によりはっきりとうつっている状態を肺紋理増強とよび、詳しい検査が必要です。
- 不整形陰影とは
主に線状、細網状、線維状、網目状のものがみられる状態です。通常ではみられないものですので、詳しい検査が必要です。
- 心臓心陰影の拡大とは
心臓の陰影の幅が胸の横幅の50%よりも大きくなっています。肥満、心不全、心臓弁膜症などの場合に見られます。
- 胸膜肥厚とは
肺を包む胸膜が厚くなった状態です。過去の胸膜炎、肺感染症などが考えられます。
- 胸膜癒着とは
胸を包む胸膜に炎症がおこり周囲に癒着した状態です。過去の胸膜炎、肺感染症などが考えられます。
- 陳旧性肺結核とは
結核にかかられた方の中には、現在結核は治っていても、肋膜の癒着や肥厚、肺内異常の傷跡、気管支拡張症または、胸郭成形術などの治療の影響が残っている方がおられます.このために呼吸機能障害が起こることがあります.この病気は、肺が十分にふくらまないことが多く、肺活量が小さい特徴があります。若い頃は自覚症状がなくとも、加齢による呼吸機能の低下に伴って息切れなどの自覚症状がでてくることがあります。
- 線状、索状影とは
太さが1~2mmの細い陰影を線状、2~3mmのやや太い陰影を索状影と言います。炎症性の変化で起こります。