検査でわかること
- CEA
大腸、胃、肺などに生じるガンがある場合に血液中に増加します。ただ、他の臓器のガン、肝炎や肝硬変、胃潰瘍等でも高値となることがあり、他の検査と総合的に精査することが必要です。
- ペプシノーゲン
血液中のペプシノーゲン値をみることで、胃の萎縮程度を調べ、胃ガンになりやすいかどうかを見る検査です。強陽性、陽性と判定された場合は、胃の萎縮があり、ガンになる確率が高いので、年一回の精密検査(胃カメラ等)を受けられることをお勧めします。
- βリポ蛋白
血清中の脂質の大部分がたんぱく質と結合しリポ蛋白として存在します。これらの脂質のうちβグロブリンと結合したβリポ蛋白は脂質の代謝に重要な役割を果たしています。従って動脈硬化症、高血圧、脂肪血症などの成人病の診断、治療経過の観察に用いられます。
- LDLコレステロール
LDLコレステロールは、体の隅々までコレステロールを運ぶ働きをしています。数値が高い場合は、動脈硬化の進行が考えられ、冠動脈疾患や脳血管疾患の発症の可能性を示しています。また、当診では、直接法と計算法の二種類のLDLコレステロール値を測定できますが、計算法では、中性脂肪の数値が高くなると、算出できなくなります。
- 中性脂肪
この数値が高くなると、動脈硬化を促進します。高値になる原因として、過食、過飲、肥満、運動不足などは、他の生活習慣病の引き金ともなるため、それらの病気の発見と診断にもかかわります。
- HDLコレステロール
HDLコレステロールは、血液中のコレステロールを回収して肝臓へ戻す働きをしています。このため、この数値が高いほど、動脈硬化の危険性が低くなります。ただ、100mg/dlを超える場合に関しては精査が必要です。
- 総コレステロール
血清中の総コレステロール値が増加すると、まず動脈硬化の進行に注意が必要となります。動脈硬化は、虚血性心疾患や脳血管疾患などにつながる症状です。総コレステロールは肥満や糖尿病、甲状腺機能低下症、家族性高脂血症で増加します。
- 尿酸
尿酸は、細胞の破壊と再生の過程でできたり、食事からでも生じ、逆に血液で腎臓に運ばれたり、胆汁とともに排泄されたりしてバランスが取れています。バランスが崩れ尿酸が増加していると、痛風や尿路結石、腎臓障害が起きるおそれがあります。また、減少している時でも、尿路結石が起こりやすくなります。
- アミラーゼ
膵臓の異常を予測して行われる検査で、高値では、膵炎や膵ガン、膵石、腎機能低下等の可能性があり、低値では、慢性膵炎等が疑われます。
- HBs抗原
B型肝炎ウイルスの表面抗原でHBs抗原陽性とはすなわち、B型肝炎ウイルスに感染状態にあるということです。